総長・理事長挨拶

100周年を機にさらなる飛躍を

総長・理事長

 学校法人梅村学園は今年、学園創立100周年を迎えます。これまで一世紀にわたり、校訓「真剣味」、建学の精神「学術とスポーツの真剣味の殿堂たれ」という独自の理念を有する教育機関として、社会に多くの人材を送り出してまいりました。梅村学園は、100周年を新たなスタート地点とし、その先の10年を見据えた長期ビジョン「UMEMURA VISION 2033」に基づき、さらなる飛躍を目指します。

 梅村学園の歴史は、学祖である梅村清光先生による、1923年(大正12年)の中京商業学校(現在の中京大学附属中京高等学校)の開校に始まります。清光先生は茨城県の水戸の生まれで、校訓「真剣味」は、水戸の藩校であった弘道館の精神の一つ「文武不岐(ふき)」に由来しています。文武両道という意味です。
 全国各地の藩校は幕末に多くの人材を輩出しましたが、中でも弘道館は最大規模で、現在の大学に相当するような多彩な教育内容を誇りました。弘道館に結実した水戸学は、維新の志士たちにも強い影響を与えたことで知られています。
 弘道館の教育の特徴は「先見性」「実践性」「国際的視野」にあるとされています。現在の梅村学園の教育に通じる考え方といえるでしょう。梅村学園は、学園100周年記念事業の一環として、2016年11月に水戸市と連携協力協定を締結し、教育やスポーツなどの分野で交流を深めています。

 わが国を取り巻く環境が激しく変化する中、梅村学園の各校は、社会が求める人材の育成に向け、さまざまな改革を推し進めています。中京大学は10学部と9研究科を擁する全国有数の総合大学として、教育力、研究力の向上と、社会連携、国際化、卒業生連携の充実を図っています。中京大学附属中京高等学校は特進、国際、進学の3コースを持ち、中京大学との七年一貫教育にも力を入れています。 学園の新たな長期ビジョンは「挑戦と調和」をスローガンに掲げ、学生や生徒には「挑戦を楽しむ」「真理を探究する」「人間味を醸成する」ことを通じて社会に貢献する存在となることを期待しています。中京大学と附属中京高等学校は、このビジョンを具体化するための新たな長期計画を策定してまいります。

 不断の「改革」を土台として、梅村学園は、新たな価値を生み出す「創造」へと歩みを進めます。よりよい大学、よりよい高校を築き上げるために、新たなステージとなる次なる100年に向け、教職員一丸となって取り組んでまいります。

学校法人梅村学園 総長・理事長 梅村清英