アジア・アジアパラ競技大会機運醸成を願って

 アジア・アジアパラ競技大会は、アジアで4年に1度行われるスポーツの祭典です。来年2026年に第20回アジア競技大会、そして第5回アジアパラ競技大会が、中京大学の所在地でもある愛知・名古屋で開催されます。現時点では、アジア競技大会は45の国と地域が参加し、41競技を実施する予定です。アジアパラ競技大会も、45の国と地域の参加と18競技の実施を予定しています。

 日本での開催は、アジア競技大会は1958年に東京で行われた第3回大会、1994年に広島で行われた第12回大会に引き続き32年ぶり3度目の開催となります。一方、アジアパラ競技大会は日本では初開催となります。

 中京大学学生広報スタッフ「ライト」は5月15日、愛知県庁東大手庁舎で、愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会組織委員会の澤田良樹ボランティア課課長へ取材を行いました。

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 大会開催への思いを語る澤田良樹ボランティア課課長

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 取材するライトメンバー(左:宇都亜衣菜さん、右:井上凜香さん)

 大会の最大の特徴は、実施競技のユニークさにあります。例えば、アジア競技大会では、セパタクローやカバディなどアジアにルーツをもつ、まだ世間に知名度の低い競技を複数実施予定です。「アジアからマイナースポーツを世界へ広げたい」という想いのもと選出されており、各スポーツのさらなる発展に期待が高まると同時に、多くの人に知ってもらうきっかけになると期待されています。

 大会には多くの魅力がありますが、そのうちの1つが異文化交流の機会となることです。大会には国内外から多くの観客が集まるため、大会に関わるスタッフはもちろん名古屋市民も一体となり、丁寧なお出迎え・おもてなしをする必要があります。また、試合を見る際にダイバーシティの文化や共生社会を感じ取ったり、選手の姿から新たな将来像を手に入れたり、普段触れられない文化を見つけるきっかけになります。

 さらに、今大会に欠かせないのがボランティアの存在です。日本大会で採用されるのは今回が初。18歳以上であれば誰でもボランティアとして参加できます。様々な年代や考え方を持つ人たちと「大会の成功」という1つのミッションに向けて共に取り組むことはなかなか経験できないため、大会後も参加者のレガシーとして深く心に残るものになることが予期されています。一般ボランティアの募集はすでに終了していますが、学生ボランティアは10月31日まで応募期間を延長しています。

 大会開催の狙いの1つとして、単なるスポーツ大会に終わらせず、街づくりや地域活性化に紐づけることもあります。そのためには、機運を高め、街を活性化させることが必要です。街の人たちに大会のことを知ってもらい、観に来てもらい、終了後にはレガシーとしてこの街に残していきたい。母国開催ですし、愛知県のみならず、他県の会場でも開催されます。日本全体でも盛り上げていきたい、という意気込みで活動しています。

澤田さんから学生へメッセージ

<何が起こるかわからないからこそ一歩踏み出す勇気を!>

 今私がこの立場にいる起源は、学生時代の活動です。高校時代のスポーツボランティアの経験から、スポーツを裏から支えることに興味を持ち、大学でもそれに通ずる活動を行いました。とある企業に新卒で入社した後、突然いただいた2019年ラグビーワールドカップの組織委員会へのお誘いが私の転機となりました。新卒時代と学生時代の経験とが完全にマッチしており、引き入れてもらった経緯を経て、今この仕事をしています。

 1つ言えるのは一歩踏み出してこそ、予期せぬことに繋がることがあるということです。学生時代は、色々挑戦するいい機会です。そんな中、32年ぶりにアジア競技大会が、皆さんが住むこの街で行われることは、なかなかないチャンスです。ボランティアの活動には、学生の皆さんが今やっていることや、興味があることの延長線となるような様々な唯一無二の活動があります。

 気持ちはあっても、自分が参加してもいいのかと迷う学生さんへ。自分がこの大会を通じてどう成長したいのか、どうなりたいのか、どういう経験を積みたいのかという形で活用してください。活動が終わる頃の自分の姿を楽しみに一歩踏み出してみませんか。あなたの参加を是非お待ちしています!

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 大会開催に向けたイベントも順次開催予定です。アジア・アジアパラ競技大会の今後の動きに注目です。

関連サイト

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ボランティア募集特設サイト|アジア・アジアパラ競技大会

企画・制作 学生広報スタッフ「ライト」

  • 文:井上凜香(総合政策学部3年)、宇都亜衣菜(文学部2年)
  • 写真:村瀬瑞季(国際学部3年)、森岡奈未(文学部3年)、長部祐依(総合政策学部2年)

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