教職履修者が高校で特別授業 特殊犯罪加担防止を呼びかけ
本学の教職課程履修者による特別授業「SNS非行・被害防止教室(特殊詐欺加担防止教室)」が10月31日、愛知総合工科高校で実施され、教員を目指す4年生が高校生に向けて特別授業を行いました。
学生たちは2・3人のグループに分かれ、1グループで1クラス、1時間の授業を担当しました。学生たちは事前に千種警察署の警察官から闇バイトの実態を聞くなどして時間をかけて教材研究をしてきました。また、授業に使う資料作成を作成したり、「どのような環境で授業を行うのか」教室の下見をしたりなど、時間をかけて準備を進めてきました。当日もグループごとに授業が始まる直前まで、「どうすれば闇バイトの怖さが伝わるか」を考え、話し合い、授業の流れ等を確認していました。
いざ授業が始まると、事前に準備していた資料をもとに闇バイトの内容や特殊詐欺について丁寧に説明していました。高校生とコミュニケーションを取りながら授業を進めていく学生たち。一方的に説明するのではなく、デリケートな題材について楽しく会話を重ねながら説明している姿がとても印象的でした。警察の方も「大学生の方が年齢や考え方が近いので教えるのが上手い」とにぎやかに進んでいく授業を見守っていました。
テーマは全クラス同じですが、授業の進め方や説明の仕方は、各グループさまざまです。過去に起きた特殊詐欺の事例を紹介するクラスもあれば、「なぜ闇バイトの被害にあってしまうのか」を生徒たちに考えさせるクラスもあり、学生は工夫を凝らして生徒たちに特殊詐欺に関する理解を促しました。
教職課程を担当している久野弘幸教授は「学生は生徒に対して届くよう授業をする」が「この世代(学生たち)も他人事ではなくて、身近にある問題だからこそ、学生たちにも考える機会があっていい」といい、実際に授業を終えた生徒は、「自分たちが準備していたものとは違う反応が高校生から返ってきた」と学生たちにとっても理解を深める有意義な時間になったようです。
取材:文・写真 学生広報スタッフ「ライト」
森下祐吉(法学部4年)
中神貴絵(総合政策学部4年)