附属中京高校がeスポーツ部を創設 高大連携で高みを目指す

 中京大学附属中京高校がeスポーツ部を創設し、3月26日に同校で記者会見が行なわれた。多くの新聞社やテレビ局が会見に訪れ、注目度の高さを伺わせた。eスポーツとはコンピューターゲーム上で行なわれる競技。欧米では昔から競技はスポーツと捉えられており、大規模な大会も開催されプロ選手も多い。今後はオリンピック競技になる可能性も高いとされている。

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(左から)瀧教授、目加田教授、部活動生徒代表・林泰蔵さん、伊藤校長、小川監督、

岡山監督(サッカー部)、㈱eスポーツジャパン執行役員・内田宝寿さん、百地さん

 会見では附属高校の伊藤正男校長が「中京大学の支援を受けて行なうeスポーツ部は高大連携する中京にしかできないことです」とあいさつ。eスポーツ部の小川青空監督は「全国を目指す他の部活動と同じように高みを目指します」と語った。eスポーツ部のアドバイザーに就任したサッカー部の岡山哲也監督は「バーチャルがリアルに活かされることが多くあると思います」と、eスポーツを通しての部員のサッカー技術との相乗効果を期待していた。

 また本学の卒業生であり、日本の女性初のプロゲーマーの百地裕子さん(2008年度中京大学体育学部卒)も会見に駆けつけた。「何かに打ち込み一番になる経験が今後に生きてきます。皆さんには真剣に取り組みいろいろなものを勝ち取って欲しい」と部員にエールを送った。

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 現在は同校サッカー部員の中で入部を希望した7人が「ウイニングイレブン」というサッカーゲームで活動を行なっている。部員はサッカー部と兼部し、練習はサッカーの練習が無い時間に行なっておりトータルの部活動の時間は増える。しかし「楽しそうだから」と入部した部員らは「サッカーを俯瞰視できる」「入部して良かった」と笑顔で答えていた。また「サッカー部は全国制覇を目指して練習していますが、eスポーツでも国体優勝を目指します」と力強く話した。

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会見後、デモ対戦を行う部員生徒ら

 4月からは新1年生の入部も募集し、10月の茨城国体出場を目指す。また今後は取り組むゲームを格闘技や野球にも広げていく。

 高大連携を進める中で、中京大学工学部の目加田慶人教授と、瀧剛志教授がeスポーツ部のアドバイザーとして就任。目加田教授は「画像のパターン認識に関する研究もしています。ゲームの上手な選手とそうでな選手の目や体の動きを解析し、部員に情報提供していこうと考えています」、瀧教授は「リアルとバーチャルの両者の関係性も見ながらゲームを分析し、一緒にやっていこうと思います」と話していた。

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